福利厚生としての給与前払いシステム

給与の前払いと聞くと、映画やテレビドラマなどでサラリーマンが経理担当者に手を合わせてお願いしている姿などが思い浮かびます。

あのような場面で行われる前払いは一種の借金で、給料日が到来したら支払われるべき月給と相殺することを前提にして会社が従業員にお金を前渡ししている形になっています。ところが近年では、これとはまったく違うタイプの前払いシステムが注目を集めています。ここでいう前払いシステムは、従業員から申し出があった場合、それまでに働いた分の給与の一部または全部を前払いするというものです。

たとえば前回の給料日から20日経過した時点であれば、20日分の給与相当額を限度として支給されます。つまり支払いの前倒しを行うだけであって、先述の例とは違って貸借関係は生じません。そのため、企業側も従業員側も、ビジネスライクに導入・利用しやすいというメリットがあります。この前払いシステムは、広い意味での一種の福利厚生制度と見ることができます。

病気や冠婚葬祭など、急にまとまったお金が必要になった時に従業員に対して短期の貸し付けを行う制度は多くの企業が導入していますが、この制度には後で返済をめぐってトラブルが発生するかも知れないというリスクがあります。しかしこのシステムであれば、もともと支払うべき給与について支払期日を早めるだけなので、そのような問題は発生しません。それでいて、不意の出費にも備えられるので従業員には安心感がもたらされます。

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